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わかったつもりでいたけれどほんとうはわからなかったこと。

読書。独学ヨガ。ミニマリズム。わからないことだらけ。

年収300万だけどマイホームへの希望をくれた一冊。『年収200万円からのマイホーム戦略』 榊淳司 著

 

年収200万円からのマイホーム戦略

 

不動産業界にいた著者が、35年ローンの恐ろしさ、日本人が新築に拘りすぎる理由、マンションデベロッパーの巧妙な売り方と儲け方、空き家750万戸の日本の現状と、リノベーションによる中古物件の可能性などなど、、、とてもわかりやすく書いてくれています。
 
僕は家賃4万の木造アパート1DKに住んでいます。マイホームに憧れることだってありますが、「今の収入じゃあ無理だな、、、」と半分諦めてた。
いや、諦めではなく「マイホームを買えない現状」を、「持ち家なんて一つの場所に縛られるし、いつ大地震がくるかわからんし、今の時代、賃貸で身軽に生きるほうが賢い!」という一つのイデオロギーに乗っかることで正当化して安心しようとしてた。
 
賃貸なのか、マイホームを目指すのか、正直まだ決めることはできないけれど、
本書を読んで、「住居」「家」というものについて初めてちゃんと考えさせられることになりました。
そもそも「住まい」って一体なんだろうと。
 
たぶんなんですが、人生における目的の一つとは(あくまで一つね)、
自分が本当に心地良いと思える時間や空間を、少しずつ自らの手で構築していくことではないかなと、僕は思います(死んだら無に帰するとしても)
 
混沌としていて、自分の思い通りにコントロールできないのが当然なのが世の中ですが、
せめて自分の『半径数メートルの世界』だけでも静かに、心と身体がニュートラルな状態でいられるように、あれやこれや工夫していく。
どれだけ職場が修羅場でも、我が家に帰ればHPもMPも完全回復できる。RPGセーブポイントのようなものかもしれません。
 
『半径数メートルの世界』には、段階があって(僕が勝手にざっくり考えただけですが)
 
①最小単位➡︎自分の身体と心。
 
②その次の単位➡︎服や靴やアクセサリー。身体に身に付けるもの。
 
③その次に大きい単位➡︎自分が暮らす部屋。住まい。
 
これ以上大きい単位になると、金だけでなく権力が必要になってくる気がします。
近所の通学路の吸い殻をボランティアで掃除してキレイにすることは誰にでもできるかもしれないけれど「ポイ捨ては罰金と条例で定める」ことは行政の力が必要で、一介の会社員にはできないというように。
 
1人の人間がやりくりできる、目が行き届くギリギリの単位が「住まい」なんじゃないかなと。身体に気を使ったり、着る服を厳選したりするのと同じように、その延長線上の案外近くに「マイホーム」がある(本書を読むまではそれがすごく遠くにあるものだと勝手に決めつけてた)と気づかせてくれる本でした。
 
日本のさまざまな住宅産業が、「住宅は高い」という一般人の既成概念に胡座をかいて、高い住宅を売っているに過ぎません。
もっとも避けるべきは「お金を払うから、すべてうまくやって」というスタイルです。この「お任せします」というスタイルが、日本の住宅産業全体を低レベル、高コスト体質のまま停滞させてきたのです。
あとがきより。
何より必要なのはDIY精神。お金だけ渡して、出来合いのモノで満足する時代は終わりつつあるのかもしれません。